ICCは1993年、国内人権機関のネットワークによる取り組みを調整するために国連人権高等弁務官事務所に設置されました。
ICCの取り組みは、ICCに加盟する国内人権機関が参加する総会によって決定されます。総会は、どのような取り組みをするかを決めるだけでなく、ICC理事会の活動、ICC憲章の改定、予算なども議論し、決定します。
総会で決まったことを実行するのはICC理事会の役割です。理事会の理事になるのは、パリ原則に十分合致していると認められた16の国内人権機関です。この16の国内人権機関は、アフリカ、アメリカ、アジア太平洋、ヨーロッパという4つの地域から4つずつ選ばれます。理事会の役割は、国内人権機関の行動プログラムを実施する、予算を監視するなどですが、とくに重要な仕事は、メンバーである国内人権機関がどの程度パリ原則を遵守しているかを審査し、評価することです。
この審査と評価を行なうのは「認定に関する小委員会(SCA)」です。審査の結果、パリ原則を完全に満たしていると評価されるとAステータスが与えられ、ICCの総会で投票することができます。パリ原則を十分に満たしているとはいえない、あるいは、審査や評価を受けるために必要な十分な資料を提出していないと判断されるとBステータスが与えられます。Bステータスの国内人権機関はオブザーバーとしてICCに参加することができます。また、パリ原則を満たしていないと評価されるとCステータスが与えられ、ICCのメンバーにはなれません。
Aステータスが認められれば、国内人権機関による国際会議や取り組みなどに参加することも、国連人権理事会に参加することもできます。