10月12日の早朝、スリランカ国家人権委員会のコロンボ本部に何者かが侵入し、重要文書類が破壊され施設が放火されるという事件が発生しました。侵入者 やその目的はまだ明らかになっていませんが、スリランカ国家人権委員会が、警察による拷問や裁判外の処刑に対して重点的に取り組んでおり、専門の特別判事 を任命するなどしてきたことから、警察が関与した可能性も指摘されています。アムネスティ・インターナショナルやヒューマンライツ・ウォッチなどの国内外のNGOは、今回の事件が「スリランカで最も重要な人権機関に対する脅迫であり」、「当局は国家人権委員会がその職務を独立かつ安全に遂行できるよう最大限かつ必要な処置を取るべき」であるとし、警察ではない独立機関による捜査を要求しています。
参考1:Asia Human Rights Commission, "SRI LANKA: AHRC calls for domestic and international probes into attack on HRC" (英語)
参考2:Human Rights Watch, "Sri Lanka: Launch Independent Inquiry into attack on National Human Rights Commission---Joint Press Release by Amnesty International and Human Rights Watch" (英語)
(2005年10月01日 掲載)