メコンウォッチなどによると、06年1月1日、カンボジアを代表する2つの人権団体の代表者が、名誉毀損で逮捕され身柄を拘束されました。過去10年にわ たって、日本をはじめ各国政府はガバナンスの向上を対カンボジア支援の柱に据えてきましたが、多額の援助にもかかわらず、カンボジアの人権状況はますます 悪化しています。
逮捕・拘束されたのは、カンボジア人権センター(CCHR)とカンボジア法律教育センター(CLEC)の代表2人です。CCHRの代表はメディアでも活発 に発言する有名な活動家で、CLECの代表はNGOフォーラムのDeputy Directorを務めた人物です。違法な森林伐採の監視をしてきたグローバル・ウィットネス(本部・イギリスのNGO)が02年に国外退去され、05年 7月に再入国しようとして拒否された時、これから市民社会・現政権反対者の弾圧が始まるという見方がありましたが、この数ヶ月、サムランシー党員やジャーナリストが名誉毀損で相次いで逮捕され、北東部のラタナキリ州で少数民族の権利のために闘っているダム・チャンティさん暗殺未遂事件も起きています。カンボジア政府および司法機関」のガバナンスの向上が求められています。
出所:
カンボジアの人権団体の所長が拘束されるラスメイカンプチア(1月4日)
カンボジア森林:違法伐採監視NGOが国外追放 メコンウォッチ(2005年9月)
(2006年01月01日 掲載)