韓国の国家青少年委員会は4月5日、「児童青少年の性保護に関する法律」の全面的な改定案を発表しました。韓国では、小学生が性暴力の結果殺されたり、女性の受刑者が刑務官に性暴力を受けたことが原因で自殺を図るといった事件が起こり、性暴力に対する根本的な対策を講じる必要があるという世論が高まっていますが、今回の法改正もこれに呼応したものです。
改正案によると、親告罪が廃止され被害者が告訴しなくても処罰が可能となり、同時に被害者が24歳になるまで公訴時効が停止されます。そして被害者の2次 被害を防ぐため、被害者の陳述をビデオ撮影したものを証拠として認定するなど被害者の人権保護を強化する措置がとられます。
またすべての性犯罪者の個人情報が登録されて、受刑期間を除外した10年はその情報が管理されます。さらに強姦、強制わいせつなどの性犯罪、13歳未満の子どもへの性犯罪、買春の再犯については、当該犯罪者の住所をその地域の住民が閲覧できるとしています。
同法案は、関連省庁との協議を経て4月の臨時国会に提出されることになっています。
出所:国家青少年委員会の記事 (韓国語)
参考:KBSニュースの記事 (韓国語)
(2006年04月01日 掲載)