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韓国国家人権委員会の独立性が維持される ―大統領直属組織への変更なく政府組織法が国会通過

 韓国では、李明博新大統領のもとでの政府組織を変更する法案をめぐって2008年1月中旬以降、大きな議論が起きていましたが、その一つが、独立機関で ある国家人権委員会を大統領直属の機関に位置づけようとするものでした。これに対し、国連パリ原則に基づいて国内人権機関の独立性を保障するべきとして、 韓国内の市民団体をはじめ、国連人権高等弁務官などの国際社会からも現状維持を求める声が相次いでいました。
 そうした中、与野党が話し合いを進め、国家人権委員会については、独立機関の地位を保つことで合意がなされ、2月22日に、政府組織法の改正案が国会の 本会議を通過しました。
 国家人権委員会のアン・ギョンファン委員長は、報道資料を通じて、国家人権委員会が独立機関として残ったことを歓迎するメッセージを伝えています。
 それによると、今回の議論は、国内人権機関の性格や機能が十分に理解されていなかった側面があったとみており、独立性の確保こそが国内人権機関の最も重 要な特性であることが国内外により知られる契機になったとしています。また、各国の人権水準が、その国の「先進化」のレベルを測る重要な指標になるもので あり、韓国政府に対し、経済的な「先進化」に次いで人権の「先進化」がなされるよう努力を傾けてほしいという注文をつけています。
 なお、女性家族部(省)も、当初案では廃止するという内容になっていましたが、この点も大きな議論となり、改正政府組織法では、結局、女性部(省)とい う名称で残ることになりました。2月25日が新大統領の就任式でした。

出所:
・韓国国家人権委員会HP 報道資料2008年2月21日付
http://www.humanrights.go.kr/[韓 国語]

参考:
「韓国・国家人権委員会を大統領直属機関に改編する法案が国会上程―韓国内外で憂慮の声」
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2008/02/post-28.html

(2008年03月01日 掲載)