9月8日-24日に国 連人権理事会の第9会期が開催されました。この会期では、09年の各国の人権状況に関する普遍的・定期的審査(UPR)の日程が決められたほか、 パレスチナ占領地区に関する特別会期や、食糧の権利に関する特別会期に関するフォローアップなどの決議を採択しました。
パレスチナ占領地区に関して06年11月に開催された人権理事会の第3特別会期は、イスラエル軍の攻撃の被害者の状況などについてベイト・ハ ヌーンへ事実調査団を派遣することを決定しましたが、その最終報告が今会期審議され、非戦闘員への砲撃などに対する責任追及や被害者の救済などに関する調 査団の勧告を実施するよう決議が採択されました。
また、食糧の権利に関する特別会機のフォローアップとして、継続する食糧危機に懸念を表明し、各国に自国の住民の必要な食糧ニーズを満たす最善 の努力を行う義務があること、国際社会に、農業開発支援、技術移転などを通して食糧生産拡大に必要な支援を行うべきであることなどとする決議を採択しまし た。
そのほかには、先住民族と人権や移住者の人権などの決議を採択し、さらには世界人権宣言60周年の記念会期を1日、12月の第2週に開催するこ とを決定しています。
(2008年9月30日)
出所:
・Human Rights Council Concludes Ninth Regular Session(国連人権高等弁務官事務所 9月24日付プレスリリース)(英語) http://www.unhchr.ch/huricane/huricane.nsf/view01/4B6DDA8435938311C12574CE005C3B5D?opendocument
参考:
・第9回人権理事会・国連人権高等弁務官事務所 http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/9session/index.htm
・「第8回国連人権理事会、社会権規約選択議定書案、各国の普遍的・定期的審査(UPR)報告を採択」ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ (2008年6月)https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2008/06/8-upr.html
・「国連人権理事会:食糧の権利に関する特別会期」ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(2008年5月)https://www.hurights.or.jp/news/t/0805/08.html
(2008年10月01日 掲載)