国連人権理事会は3月2日から27日、3年目の第1回となる第10会期を開催しましたが、3 月25日、人権教育のための世界プログラムに関する決議を採択しました。
決議は、国連人権高等弁務官に各国政府、国内人権機関やNGOなどと、第2段階の対象やテーマについて協議し、9月開催予定の第12会期に報告 を提出するよう要請し、各国政府に第一段階の評価報告を作成し、2010年に開催される学校制度における人権教育に関する機関間調整委員会に提供するよう 要請などし、この問題について第12会期で再び取りあげるとしています。
人権教育のための世界プログラムは「人権教育のための国連10年」が修了した2004年12月、国連総会で、人権教育の積極的推進のために採択 されました。そして、第1段階は初等・中等教育に焦点をあてることが決まり、その実施のための行動計画が作成されています。第1段階は当初、3年として計 画されていましたが、2007年に、2009年末までに延長することが決議されました。
さらに、理事会では27 日、人権教育・トレーニングに関する国連宣言について、理事会の諮問委員会に対し、2010年3月開催予定の理事会第13会期に宣言案を提出するよう要請 する決議を採択しました。
そのほか、理事会は26 日に文化的権利の保護・伸長に関するベストプラクティスや権利の享有を妨げるものについて調査する独立専門家の設置などを決議しています。(3月 31日)
出所:
「Human Rights Council Adopts Four Resolutions on the Promotion and Protection of All Human Rights」3月25日付国連プレスリリース
「Council Establishes New Expert in Field of Cultural Rights, Extends Mandate on Democratic People's Republic of Korea for One Year」3月26日付国連プレスリリース
「Human Rights Council Closes Tenth Session, Extending Mandate of Independent Expert on Somalia」3月27日付国連プレスリリース
参考:
「国連総会が『人権教育のための世界プログラ ム』(2005-2007年)を採択」ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(04年12月)
(2009年04月01日 掲載)