人権理事会諮問委員会の第5会期が8月2日から6日に開催され、ハンセン病差別撤廃のための原則・指針案など4つの勧告を採択しました。
ハンセン病差別に関する指針案は、第3会期に採択されていましたが、その後出された各国や関係団体から意見や案を取り入れた改正案が今会期検討され、人権理事会に提出することが決議されました。原則・指針案は、ハンセン病患者およびその家族が差別されてはならないこと、他の人と同じ権利を有することとし、政府に差別を撤廃し、他の人と同じ権利の享有を促進する措置をとることや、啓発などに関する指針をあげています。
また、人権理事会の平和に対する権利の宣言案作成の要請に対して、案を作成する作業部会を設置し、その作業部会に各国政府、市民社会、学会などに配布する質問票を作成することを要請しています。
その他、食糧に対する権利について、食糧の権利に関する差別の予備調査を受け、その完結と農村地域の人びとの食糧の権利に関する調査の開始の準備を要請したほか、人権の分野における国際協力について、作業を開始することを決議しています。(8月9日)
出所:
Human Rights Council Advisory Committee concludes fifth session国連人権高等弁務官事務所 8月6日付プレスリリース http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=10260&LangID=E
Fifth session of the Human Rights Council Advisory Committee: Documentation (国連人権高等弁務官事務所)http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/advisorycommittee/session5/documentation.htm
参考:
「人権教育・研修に関する宣言案などについて採択、国連人権理事会諮問委員会第4会期」ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(10年2月)https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2010/02/4.html
(2010年08月10日 掲載)