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「沖縄県に居住する人は人種差別撤廃条約の対象外」という日本政府の見解に沖縄のNGOなどが反論-本土復帰40年の沖縄の基地問題
沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場への米新型垂直離着陸輸送機オスプレイの配備に反対する沖縄県民大会が2012年9月9日、同市内で開かれ、約10万1,000人が参加しました(主催者発表)。
大会では、普天間基地の閉鎖・撤去を求める決議が採択されました。決議は、「沖縄県民は、米軍基地の存在ゆえに幾多の基地被害をこうむり、1972年の復帰後だけでも、米軍人等の刑法犯罪件数が6000件近くに上るなど、米軍による事件・事故、騒音被害も後を絶たない状況」を指摘したうえで、「構造的欠陥機」であるオスプレイを配備することの危険性を懸念し、「沖縄県民はこれ以上の基地負担を断固として拒否する」「日米両政府は、我々県民のオスプレイ配備反対の不退転の決意を真摯に受け止め、オスプレイ配備計画を直ちに撤回し、同時に米軍普天間基地を閉鎖・撤去するよう強く要求する」と結んでいます。
これに先立つ8月15日、「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」「琉球弧の先住民族会」「反差別国際運動」の3団体は、日本政府が国連人種差別撤廃委員会に7月31日付で、「沖縄県に居住する人は人種差別撤廃条約の対象外」と回答したことに対して、人種差別撤廃委員会とジュネーブの日本政府代表部に、「日本政府が文化、伝統の面からだけでなく、言語や歴史の面からも、琉球諸島の民族集団および先住民族として、琉球/沖縄の人々の固有性を認識していないことを大変遺憾に思う」と訴える「日本政府のCERDへの回答に対する3NGOからのコメント」を提出しました。
「コメント」はまた、「日本政府による琉球/沖縄の植民地化、軍事化の歴史について、全く言及されていないこともあわせて遺憾に思う」と述べています。
8月15日のコメントの全文、および8月6日に人種差別撤廃委員会に提出されたフォローアップ文書(日英)は、「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」のサイトに掲載されています。
国連:日本政府のCERDへの回答に対する3NGOからのコメント(8月15日)沖縄・生物多様性市民ネットワーク
国連人種差別撤廃委員会へアップデイト・フォローアップ提出(8月6日)沖縄・生物多様性市民ネットワーク
「沖縄県に居住する人は人種差別撤廃条約の対象外」-日本政府が国連人種差別撤廃委員会に回答(7月31日)ヒューライツ大阪