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フィリピン政府、日本への就労目的の渡航者に人身取引被害の注意喚起(8月3日)
フィリピン外務省は8月3日、仕事を求めて日本へ渡航しようとするフィリピン人に対して、人身取引の被害にあわないよう同省のホームページで英語とタガログ語による注意喚起の文書を掲載しました。7月30日の「人身取引反対世界デー」にちなんで、在東京のフィリピン大使館が日本での就労を考えている人に向けて作成したものです。
その文書で、フィリピン大使館は、日本での仕事紹介を持ちかけて、「観光ビザ」(短期滞在ビザ)で日本入国のアレンジをしようとする個人や団体の話に乗らないように呼びかけて、日本の入国管理法は短期滞在資格での就労を禁じていると釘をさしています。
また、偽装結婚による「日本人の配偶者等」の在留資格の取得手続きと就労斡旋を持ち掛けるような業者に騙されないよう警告しています。
さらに、短期滞在ビザで入国後に就労可能なビザに変更する、あるいは難民認定を受けて就労可能にすると約束し、来日後に法外な手数料を請求してくる手口への警戒を呼びかけています。
フィリピン大使館は、日本への就労希望者に対して、フィリピンの海外雇用庁(POEA)に相談するとともに、在フィリピンの日本大使館を通じて就労可能な査証を取得してから渡航するよう促しています。
フィリピン政府の統計によると、世界各地に在住するフィリピン人の合計は全人口の10分の1にあたる1000万人に上っています。そうしたなか、今回、人身取引に関する警告を発したのは日本についてのみです。
出典:フィリピン外務省(英語)
Advisory to Filipino Tourists Travelling to Japan (3 August 2016)