ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします
在日外国人、3割が「差別発言」を受けた-法務省が「外国人住民調査報告書」公表(3月31日)
法務省は、在日外国人を対象に差別の実態調査を初めて実施し、その結果を3月31日に公表しました。
過去5年間に住居を探した経験がある人のうち、外国人であることを理由に、および日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた経験のある人が、それぞれ約4割にのぼりました。
仕事を探したり、働いた経験がある人のうち、外国人であることを理由に就職を断られた経験がある人は4人に1人の割合でした。
外国人であることを理由に侮辱されるなど差別的なことを言われた経験について、全回答者中、「よくある」「たまにある」の合計が約3割ありました。差別的な発言を誰に言われたか(複数回答)については、多い順に「見知らぬ人」が53.3%、「職場の上司や同僚・部下、取引先」38.0%、「近所の住民」19.3%、「公務員や公共機関の職員」12.9%と続いています。
ヘイトスピーチを直接、あるいはインターネットやニュースなどで見たことのある人の39.2%が「不快に感じた」、28.4%が「なぜそのようにするのか不思議に感じた」、15.9%が「日本人や日本社会に対する見方が悪くなった」、13.2%が「日本で生活することに不安や恐怖を感じた」などと回答しています(複数回答)。
一方、差別を受けて、国・自治体などの公的機関の相談窓口に相談したことのある人は、11.4%にとどまっています。また、全国の法務局において、人権相談を行っていることを「知らない」と答えた人が85.2%もいました。
この調査は2016年11~12月、東京都港区、札幌市、横浜市、名古屋市、大阪市、福岡市など全国37自治体と協力して実施されました。18歳以上の中長期の在留資格を持つ外国人、および在日韓国・朝鮮人などの特別永住者ら1万8500人を対象に14言語で調査票を送付したもので、4,252人が回答しました(回答率23%)。回答者の国籍・出身地域は多い順に、中国32.5%(1,382人)、韓国22.1%(941人)、フィリピン6.7%(285人)、ブラジル5.2%(221人)、ベトナム4.8%(206人)と続いています。
<出典>
外国人の人権を尊重しましょう(法務省)
以下のサイトに報告書と集計表
外国人住民調査報告書
外国人住民調査集計票