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国連総会、人身売買根絶に向けた政治宣言採択(9月)
強制労働や性的搾取、子ども兵士の募集をはじめとする人身売買の根絶を国際社会に求める政治宣言が9月27日、国連総会で採択されました。9月27日と28日に国連総会において、2010年策定の「人身売買と闘う世界行動計画」の成果と課題に関して各国の閣僚レベルが話し合うハイレベル会合が初めて開催されましたが、70カ国の閣僚を含む100カ国以上の代表が出席のもと、政治宣言は全会一致で採択されました。
グテーレス国連事務総長は会合で、「何百万人もの子ども、女性、男性たちがより安全な生活を求めて自国を離れているなかで、無慈悲な人々の犠牲になっている。犯罪ネットワークはグローバルに組織され、新しいテクノロジーに精通しており、法制度の隙を巧妙に突きながら行動している」と指摘しました。
事務総長はまた、「人身売買と闘うためには、国際組織犯罪防止条約をはじめとする関連条約をより効果的に活用する必要がある。また、2018年採択を準備している『移住者および難民に関するグローバル・コンパクト』は根絶への新たな一歩になるものと期待している」と語りました。
政治宣言は、各国に対して包括的な人身売買対策を法制化して実施することや、人身売買の摘発に関する情報を関係国の間で共有すること、被害者に対する適切な支援を提供することなどを求めています。
<参考>
General Assembly Adopts Political Declaration Affirming Commitment to End Human Trafficking, Amid Calls for Victim-Centred Approaches(27 September 2017)(国連サイト 英語)
'Time to stamp out human trafficking,' says Guterres; UN pledges action to eradicate 'heinous crime' (27 September 2017)(国連サイト 英語)
国連が「人身売買と闘う世界行動計画」をスタート(2010年8月)ヒューライツ大阪ニュース・イン・ブリーフ
第35会期国連人権理事会(6月6日―23日)の概要:「表現の自由」特別報告者の報告、移住者および難民に関する「グローバル・コンパクト」の採択に向けて(2017年6月)ヒューライツ大阪ニュース・イン・ブリーフ