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ミャンマーのクーデターから半年:日本政府に国軍の暴挙を止めるための具体的行動を求め、20団体が共同声明(8/1)
ミャンマーで国軍によるクーデターが起きてから8月1日で6カ月を迎えました。2月1日以降、ミャンマー国軍は子どもを含む934名の市民の命を奪い(7月27日現在)、多くの市民を不当に逮捕し、今も5,300名以上が拘束されています。少数民族地域では空爆や村の焼き討ちなどが繰り返され、21万人以上(7月1日現在)が避難生活を強いられてきています。
しかし、日本政府をはじめ国際社会は、国軍の蛮行を止めるための有効な手立てを講じていません。ミャンマーで新型コロナウイルス感染症が急拡大するなか、軍政下で医療機関が十分に機能していないことから、死者数が増大しています。
そのような事態に対して、メコン・ウォッチ、国際環境NGO FoE JAPAN、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本国際ボランティアセンター(JVC)、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)の5団体による呼びかけで合計20の市民団体が、共同声明「ミャンマー:クーデターから半年日本政府は国軍の暴挙を止めるための具体的な行動を」を8月1日に出しました。ヒューライツ大阪も賛同しました。
5団体のよびかけで、これまで3月、4月、5月にミャンマーに対する経済協力事業の全面的な見直しなどを求める共同要請書を日本政府に提出してきましたが、今回は公開声明として出されたものです。
共同声明は、ミャンマーへの日本の開発援助(ODA)やビジネスをめぐるこれまでの要請に加えて、6月のG7会合の首脳コミュニケでミャンマーに関して盛り込まれた開発援助又は武器売却で国軍を利することがないよう確保すること、というG7の姿勢をあげ、日本政府のコミットメントがみえないことを指摘しています。また、同コミュニケの「ビジネスに対し、貿易及び投資を行う際に同様のデュー・ディリジェンスを実施するよう強く求める」という一節を引用し、日本政府は国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を踏まえ、ミャンマーに進出している企業に対して人権デュー・ディリジェンスを行うことを求めるとともに、企業の対策に協力すべきであると強調しています。
共同声明は、日本政府に、ミャンマー市民の「私たちを殺す武器を買うお金を国軍に渡さないで」という声に真摯に耳を傾けるよう求めています。
<参照>
特定非営利活動法人メコン・ウォッチ
2021G7コーンウォール・サミット(外務省)
ミャンマーに対する経済協力事業の全面的な見直しを求める、30のNGOによる共同要請書を政府に提出(5/21)ヒューライツ大阪