一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク(SDGsジャパン)は2023年3月30日、日本政府が3月17日にSDGs推進本部の会合で決定した「SDGsアクションプラン2023」に対する見解を公表しました。
SDGsが含まれる「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が2015年に国連総会で採択されて以降、政府は2016年と2019年の2度にわたり「SDGs実施指針」を策定し、同時に、具体的な施策内容や予算額を整理して示す「SDGsアクションプラン」を策定してきました。今回の「SDGsアクションプラン2023」は8回目の策定となるもので、「2030アジェンダ」冒頭の「5つのP」に沿った下記の8つの重点事項ごとに当面の具体的施策の考え方が示され、加えて、2023年に各府省庁の進める取り組みが、2023年度当初及び2022年度補正予算額、またSDGsの17目標との関連づけなどとともに、586項目にわたり列挙されています。
SDGs市民社会ネットワークの見解は、重点事項に「多様性ある包摂社会の実現」が明記され、2023年中の「SDGs実施指針」改定に向けて広くステークホルダーの意見を集めることの重要性に言及されたことを評価しつつも、国内の貧困と格差の課題認識とその解決に向けた施策の記述が不十分であることに懸念を示し、SDGsの達成に向け、政府が主体となって、施策のシナジー(相乗効果)とトレードオフ(二律背反)に十分に留意した行動計画の策定と実施を求めています。
その上で、気候危機、コロナ危機、ウクライナ危機、食料危機など、SDGsの達成にとって困難な状況が進展するなか、それにもかかわらず「続く未来」を創造するために大胆な変革を加速させることが必要であるとして、改めて以下の3点を訴えています。
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(2023年04月03日 掲載)