開催中の国連人権委員会は15日、各国の人権状況に関する決議を審議し、北朝鮮に関する決議を賛成29、反対8、棄権16で採択しました。決議は、北朝鮮 において拷問、公開処刑、恣意的拘禁、表現、信仰、思想などの自由や移動の自由の大幅な制限など重大な権利の侵害が起こっていることに懸念を示し、同国政 府に対し、まだ批准していない人権諸条約などを批准し、懸念事項に対し調査した上で報告するよう要請しています。また、国連人権高等弁務官と建設的対話を 開始し、未解決の拉致の問題を解決することなどを求めています。その上、人権委員会の委員長に北朝鮮に関する特別報告者を任命するよう要請し、他の関連す る事項を担当する特別報告者にも次会期までに北朝鮮の状況を調査し、報告するよう求めています。
人権委員会は、その他にもトルクメニスタン、キューバ、ベラルーシの人権状況に関する決議を採択しましたが、ロシア、ジンバブエ、中国に関する決議は採択されませんでした。
(2004年04月05日 掲載)