開催中の国連人権委員会は、4月20日に、国連人権小委員会が2003年8月採択した「人権に関する多国籍企業およびその他の企業の責任に関する規範」に ついて、この問題について調査を続けるという決議案を採択しました。決議案は、多国籍企業などの人権に関する責任が重要な問題であることを確認し、人権高 等弁務官事務所にこの規範を含め現行の取組みや基準について報告を作成し、その際、各国政府、多国籍企業、経済団体、労働者団体、国際機関、NGOなど協 議するよう求めています。
一方、決議案は、この規範が国連人権委員会の要請を受けて作成されたものではなく、従って委員会に対する案としての地位を有さず、人権小委員会はこの問題について一切モニタリングを行ってはならないとしています。
採択された決議は経済社会理事会を経て、総会に付託されます。
(2004年04月11日 掲載)