法務省は、「嫡出でない子の『父母との続柄』欄の記載方法の改善」について、戸籍法施行規則(昭和22年司法省令第94号)の改正を検討していますが、6月11日(金)から同年7月9日(金)まで、意見募集をしています。
法務省によると、04年3月2日に東京地裁から出された判決で、「戸籍においては、嫡出子(婚内子)と非嫡出子(婚外子)とが明確に判断できるように記載 することが要請されているが、国民のプライバシー保護の観点から、その記載方法は、プライバシーの侵害が必要最小限になるような方法を選択し、非嫡出子で あることが強調されることがないようにすべきであり、現行の続柄欄の記載は、戸籍制度の目的との関連で必要性の程度を越えており、プライバシー権を害して いる」との判断が示されたことを受けて、行政上の配慮として、非嫡出子(婚外子)の続柄欄の記載方法を嫡出子と同様の記載とする改善を図ることとしたそう です。その概要は、以下の通りです。
(1) | 非嫡出子の父母との続柄欄の記載を、嫡出子の場合と同様に、「長男」、「二男」又は「長女」、「二女」等とする。 |
(2) | 「長」、「二」、「三」等の定め方は、嫡出子については「父母との続柄」を基準とし、非嫡出子については「母との続柄」を基準として決定する。 |
(3) | 非嫡出子の父母との続柄欄の記載の更正(「男」又は「女」から「長男」又は「長女」等への更正)は、本人(15歳未満の場合には、その法定代理人)、母又は父(親権者変更により父を親権者と定めた場合)からの申出により行う。 |
(4) | (3)の申出に際しては、非嫡出子の続柄を確認できる資料(戸籍謄本等)を添付する。 |
意見送付要領は、住所(市区町村まで)、氏名、年齢、性別、職業を記入の上(差し支えがあれば、一部の記載を省略可)、電子メール、郵送又はFAXにより意見募集期間の最終日必着で送付。
あて先は、法務省民事局民事第一課
郵送:〒100-8977東京都千代田区霞が関1-1-1
FAX:03-3592-7961 電子メール:minji45@moj.go.jp
問い合わせ先は、法務省民事局民事第一課
TEL:03-3580-4111(内線2430)
(2004年06月08日 掲載)