インド連邦人権委員会は「指定カーストに対する残虐な行為の防止に関する報告書」 を発行しました。インド連邦人権委員会のA.S.アナンド委員長は、指定カーストのおかれた困難な状況に対して、福祉アプローチではなく権利ベースのアプ ローチによって取り組むよう連邦と州の政府に対して要求しました。また委員長は、憲法において差別が禁止されているにもかかわらず、今日においてもまだ指 定カーストの人々が周縁化し残虐な行為の対象となっていることは恥ずべきことであり、その主な原因の一つは、社会の無関心とこの問題に正面から取り組まな かったことであると述べています。さらに1989年の指定カースト及び指定部族(残虐行為防止)法の偏った実施と歴史的な不正義を取り除く政治的意思の欠 如も指摘しています。
(2004年10月04日 掲載)