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国連が非常事態宣言下のネパールに人権監視事務所の設置準備を開始

  2月1日の国王による非常事態宣言とその後の人権侵害の増加によって国内外からの批判を受けているネパール政府が、4月11日に国連人権委員会とネパールの人権状況の調査と監視を行う国連の人権監視事務所の設置に関する覚書に署名しました。(リンク先は英語)翌12日、国連人権高等弁務官事務所から派遣された専門家らがネパールに到着し、2週間の予定で調査を行い首都カトマンドゥと地方に国連の人権監視事務所を設置する準備を進めます。
  ネパールにはパリ原則に基づく国内人権機関が 設置されていますが、政治の正常化を求め共同闘争を続ける野党5党の政治家やジャーナリスト、人権活動家など多数が拘禁されている中で、拘禁施設への立ち 入り調査が拒否されるだけでなく、国家人権委員会・委員のカトマンドゥ盆地以外への移動を阻止されるなどその権限が不法に制限されている状況です。

関連記事:非常事態宣言下のネパールに対する国際NGOの意見表明
参考:ネパールの平和促進における国家人権委員会の役割(国際人権ひろば58号)

(2005年04月06日 掲載)