障害者権利条約を起草している国連特別委員会の議長案が 10月に公表されました。05年8月に開催された第6会期後、議長を務めるマッケイ・ニュージーランド大使は、それまでの委員会での議論をもとに議長案を 次会期までにまとめると述べていました。特別委員会では04年から作業部会で作成された草案をもとに議論が進められてきましたが、今回の議長案では、その 議論に基づいて、いくつかの条文を移動したり、新しく加えたりしています。
新しく加えられた条文の中には、第5会期で提案され、賛成する声の多かった、災害、戦争などの危機状況における保護の必要性に関する規定、法律の下の平等 とは別個に規定される司法へのアクセスの権利、医療などとは区別したリハビリテーションなどの権利などがあげられます。
議長案に付された書簡では06年1月16日から2月3日に、ニューヨークで第7会期特別委員会が開催され、この議長案をたたき台として、条約案の確定に向けて交渉を始めたいと述べられています。
なお、障害者権利条約に関する特別委員会の審議経過については、障害保健福祉研究情報システム(DINF)のHPに詳しいので参照されたい。
参照:障害者権利条約のための特別委員会議長案 (英語)
参考:
障害者の権利条約に関する特別委員会第6会期 (ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ05年8月)
「国連障害者の権利条約-第6回特別委員会」短報(DINF)
(2005年12月02日 掲載)