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韓国の国家人権委員会が「国家人権政策基本計画」を勧告。一方、韓国法務部(省)が「2006年人権ビジョン」を発表

  韓国の国家人権委員会(委員長:チョ・ヨンファン)は、2006年1月9日付で、総合的な人権政策の確立と実施に向けて、過去3年あまり国家人権委員会で検討を重ねてきた「国家人権行動計画」(National Action Plan for the Promotion and Protection of Human Rights、以下「人権行動計画」)の勧告案を確定し、韓国政府に勧告することを決定しました。
  「人権行動計画」勧告案は、社会的弱者やマイノリティの人権保護を優先し、また市民的権利と社会的権利を包括した形での法やシステムの改善を重点課題にし ました。政府は勧告を受けると、政府内で「人権行動計画」を確定し、関連部局で細部の実施計画を策定した上で、2007年から2011年の5年間に実施す ることになります。
  「人権行動計画」は、93年の世界人権会議のウィーン宣言と行動計画において、各国政府にその策定が勧告されましたが、韓国は01年5月の社会権規約委員会で、06年6月までに「人権行動計画」の策定とその報告が勧告されていました。
  一方、チョン・ジョンベ法務部長官(日本の法務大臣に当たる)は、05年12月26日付で、「2006年人権ビジョン」を発表し ましたが、06年4月より包括的に国家の人権政策を推進していくために人権局を新設し、人権局長と人権政策課長職には、民間の専門家を登用する方針を示し ています。ビジョンでは細部にわたる具体策を示し、その一例として、受刑者の人権改善に向けた刑法改正や、在留外国人、女性、子ども等の社会的弱者、犯罪 被害者等の人権保護・救済の強化に重点をおいています。さらに拷問等禁止条約の個人通報制度の留保撤回など、国際人権基準をより一層受容するよう努めると しています。チョン長官は、韓国国家人権委員会や人権NGOとの定期的な懇談の場を持ち、現場の声を迅速に政策に反映するという意向も表明しています。

出所:
 韓国国家人権委員会 (韓国語)
 韓国法務部 (韓国語)
参考:ハンギョレ新聞 (韓国語)

(2006年01月04日 掲載)