2004年12月24日のインド洋沖地震・津波の被災者に対して行われた支援活動について調査したアクション・エイドなどの国際NGOが1月27日に報告書を発表し、支援活動は生存者の人権を保護していないと批判しています。
インド洋沖での地震とその後の津波により、インド洋沿岸の12カ国では約22万人もの人が亡くなっていますが、アクション・エイドなどは特に被害の大き かったインドネシア、インド、タイ、スリランカ、モルディブのうち95の町・村、5万人以上の生存者を対象に2005年11月に調査を行っています。
報告書によると、生活を再建するための補償金は十分でなく、特に夫に先立たれた女性やシングル女性などがしばしば補償の対象となっていないこと。また、救 援キャンプの状態も超過密であったり水道やトイレが整備されていないとしています。さらに差別的な支援策や慣習により、カーストや階級、ジェンダー、国籍 やエスニシティなどによる根深い差別が増幅されているとし、タイの先住民族や移住労働者、インドの部族民などが差別されているとしています。
報告書の全文はアクション・エイドのホームページを参照下さい。
出所:アクション・エイドなどによる報告書(英語)
参考:South Asia Media Net, "Tsunami aid fails to protect HR" (February 02,2006) (英語)
(2006年02月08日 掲載)