総務庁は2006年3月7日付けで、05年6月より研究会を設置し検討してきた『「多文化共生推進プログラム」の提言』を発表しました。在日コリアンは戦後60年間居住し、80年代後半より新たな外国人住民が急増しましたが、地域社会における外国人住民施策のあり方について、総合的・体系的に検討したものは今回がはじめてということです。
法務省の外国人登録の統計によると毎年登録者が増加し、04年末に約200万人を数えました。また超過滞在者が約20万人、新たな日本国籍取得者が年に約15,000人います。
今回の提言をまとめた山脇啓造・明治学院大学教授を座長とする「多文化共生の推進に関する研究会」は、在日外国人施策を管理や労働政策の観点からだけでは なく、共にくらす住民としての認識をもって推進していくべきだとしています。推進の柱を「コミュニケーション支援」「生活支援」「地域づくり」「施策の推 進体制の整備」に整理しています。「コミュニケーション支援」のところで、「永住許可取得時の日本語能力の考慮」が挙げられており、これについては、日本 語習得な困難な条件にある人たちが永住許可が得られないおそれがあるという懸念の声があがっています。また報告書では、先進的な地方自治体や NGO/NPOなどの取り組みの事例を紹介しています(総務庁のホームページからダウンロードできます)。
出所:総務省「多文化共生推進プログラム」の提言-地域における外国人住民の支援施策について
(2006年03月07日 掲載)