6月19日、3月の国連総会で設立が決議された第1回人権理事会が開催されました。理事会は人権の保護を促進し、重大な人権侵害を取り上げ、それに対して勧告などにより対応する、国連の人権に関する主要機関となります。
理事会のメンバー国は5月9日の選挙で47カ国が選出されましたが、 立候補した国は、自国の人権保護のための今後の国内・国際的な取組みを含む「公約」(プレッジ)を公表しています。日本もメンバー国に選出されましたが. 立候補にあたり、これまでの国内外での人権の取組みをあげ、理事会において相互理解と尊重に基づき、慎の対話と協力を実施すること、重大な人権侵害などに 対応し、各国の定期的な人権状況の検討の実施を促進することなどのほか、強制および非自発的失踪からの保護に関する条約、障害者権利条約の早期の起草、採 択を促進すること、国連人権高等弁務官事務所の活動への支持などを表明していました[PDF 169KB]。
19日には理事会はメキシコのデ・アルバ大使が議長に選出され、最初の4日間は各国の大臣などが発言するハイレベル・セグメントが行われます。
3月の総会決議で、理事会の設立を受けて廃止された人権委員会の下に設置されていた、人権保護促進小委員会(小委員会)、特別報告者や手続きなどを1年以 内に改善と合理化に向けて見直しすることが決められていますが、理事会は今会期からこれらの見直しを検討するほか、理事会のもう一つの重要な任務である各 国の人権の状況を平等に、定期的に検討する具体的な方法なども検討する予定です。
参照:
・国連人権高等弁務官事務所プレスリリース(06年6月19日) (英語)
・人権理事会メンバー国選挙 (英語)
・日本のプレッジ [PDF 169KB]
参考:
・国連理事会のメンバー選出 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年5月)
・国連総会が人権理事会の設立を決議 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年3月)
(2006年06月10日 掲載)