欧州評議会(Council of Europe)の欧州地方自治体会議の会期中の2006年5月31日、出席した17の地方自治体が人身売買に対する宣言に署名しました。
この宣言は、人身売買の最終的な実施が自治体のレベルで起こること、また自治体が社会の一体性と住民の福利、安全について基本的な役割を有していることを 想起し、人身売買に取り組む決意を表明しています。また、被害差の保護やリハビリテーション、この分野に取り組むすべての人に対する専門トレーニングや、 被害防止のための女性の就業機会の拡大など、2005年の自治体会議決議であげられた提案を実施することを約束し、さらに各国の政府に対して、欧州評議会 の人身売買に対する行動に関する条約を批准することを求めています。
宣言は欧州評議会のホームページに公表され、地方自治体会議のメンバーであるか否かを問わず、加盟国の自治体の署名に開放されています。
欧州地方自治体会議は、欧州評議会の閣僚委員会と議員会議の諮問機関で、欧州評議会の加盟国46カ国から、それぞれ加盟国の人口とGNP比に応じた人数の地方の代表により構成されています。
欧州評議会は2006年に人身売買に対するキャンペーンを開始し、政府や市民社会の人身売買の問題に対する意識向上をはかり、条約の批准を促進していこうとしています。
出所:
・欧州評議会 欧州地方自治体会議の人身売買に対する宣言 (英語)
・欧州評議会プレスリリース(06年5月31日) (英語)
参考:
・欧州評議会 人身売買に対する取組み (英語)
・欧州評議会が人身売買に関する条約を採択 ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(05年5月)
(2006年06月09日 掲載)