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人権理事会第1会期が終了

  2006年6月19日より開催されていた人権理事会第1会期が、6月30日に終了しました。前日の29日には強制失踪からの保護に関する条約案、先住民族の権利宣言案を採択していましたが、最終日には、人権促進保護小委員会や特別報告者などの見直しや、人権理事会の主要な任務となる各国の人権状況の審査などの検討の進め方などについて決議が採択されました
  人権理事会の設立を決めた総会決議(A/RES/60/251)は、理事会の前身となる人権委員会の下に設置されていた、小委員会、特別報告者、独立専門 家や作業部会などの任務や特別手続きについて、理事会の第1会期から1年以内にこれらを必要に応じて改善、合理化に向けて見直しを行うことを規定していま した。それらのうち理事会は、社会権規約の選択議定書に関する作業部会については、選択議定書案を起草するために任期を2年延長することを決議しました。
  また、2001年の反人種主義・差別撤廃世界会議で採択されたダーバン宣言及び行動計画の実施に関する政府間作業部会については、その任期を3年延長する ことを決議しました。この問題について、さらに、人権高等弁務官事務所に対し、現行の反人種主義、人種差別撤廃などのための国際文書の欠缺(けんけつ) を、この分野に関連する特別報告者などと協議の上で調査するために5人の専門家を選出するよう要請しました。
  その他の手続きや報告者などについては、移行期間の間の特別措置として任期を1年延長することを決議しました。その間、小委員会には7月31日から4週間 までの会期で開催し、理事会の諮問機関の在り方などについての意見、現在進行中の調査の状況の一覧や小委員会のこれまでの活動のレビューなどに関する報告 を作成することを求めています。また、これらの見直し、改善、合理化にあたり、提言を作成する政府間作業部会を設置することを決定しました。
  各国の人権状況の審査についても、その方法を検討する政府間作業部会を設置することにしています。
  また、パレスチナ及び他の占領下のアラブ地域の人権状況に関して、関連する特別報告者にパレスチナにおけるイスラエルによる人権侵害について次会期に報告 するよう要請し、理事会がこの問題について審議するという決議を採択しました。この決議には、ヨーロッパ諸国、カナダ、日本など12カ国が反対し、韓国な ど5カ国が棄権しています。さらに、理事会はメンバー国の3分の1以上の支持があれば、緊急事態に対応するために特別会期を開催することができますが、今 会期の最終日、アラブ・グループ代表のチュニジアをはじめ、メンバー国21カ国の要請を受け、パレスチナなどの人権状況に関する特別会期の開催が決まり、 7月5日に開催されることになりました。
  第2会期は9月18日から10月6日に開催される予定です。

出所:"Human Rights Council Concludes First Session", Information Service,United Nations Office at Geneva(30 June 2006) (英語)

参考:
・OHCHR, Press Releases (英語)
先住民族の権利宣言、強制失踪からの保護に関する条約案を採択 - 国連人権理事会 ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(06年06月)

(2006年07月04日 掲載)