2006年8月11日、国連の人権理事会は第2回特別会期を開催し、レバノンにおける人権状況について討議しました。人権理事会はイスラエルによるレバノンにおける重大な人権侵害および国際人道法違反を非難し、民間人の死傷を招くような攻撃を行わないよう求める決議を採択しました。また、決議[PDF123KB]は 人権と国際人道法の専門家による調査委員会を派遣することを決め、その委員会にイスラエルの攻撃による人の生命、財産、インフラや環境に対する影響、イス ラエルによる民間人の組織的殺害などについて調査し、9月1日までに理事会に報告するよう求めています。さらに国際社会に対してレバノンに人道的、財政的 支援を緊急に提供するよう要請しています。
討議中にも決議案がイスラエルだけを非難する一方的なものであり、ヒズボラの攻撃による民間人の被害などについては取り上げていないという批判が出されていましたが、決議は賛成27カ国、反対11カ国、棄権8カ国で採択されました。
一方、同11日に安全保障理事会が、イスラエル、レバノン、ヒズボラに停戦を求める決議を採択し、14日から停戦が実施されています。
人権理事会は、6月に開催された第1会期の直後、7月5日にパレスチナにおける人権状況に関して第1回の特別会期を開催しています。
出所:
・UN News Centre(2006年8月11日) "UN rights council condemns 'Israeli violations' in Lebanon; sends team to investigate" (英語)
・国連プレスリリース(2006年8月11日) "Council Strongly Condemns Grave Israeli Violations of Human Rights in Lebanon" (英語)
・人権理事会決議案 "The grave situation of human Rights in Lebanon caused by Israeli military operations", A/HRC/S2/L.1(9 August 2004) (英語)
・国連安保理決議(1701) Resolution(1701) (英語)
(2006年08月07日 掲載)