休会していた第2回人権理事会は11月27日に再開し、延期していた決議や決定の採択を行いました。 第2回理事会は9月18日から10月6日まで開催され、廃止された人権委員会から引き継いだ議題や特別報告者などの報告などを検討していましたが、提出さ れていた決議などの調整が終わらず、休会として、11月27日に開催が予定されていた第3回会期の前に再開することが決定されていました。再開された人権 理事会は、人権と水へのアクセスに関し、人権高等弁務官事務所に調査を要請する決定、人種主義、人種差別などに関する特別報告者に人種主義と政治参加に関 する問題を報告に含めることを要請する決定や、イスラエルに対して占領下のパレスチナ地域への入植計画の撤回などを求める決議などを採択しました。そのほ か、特別報告者などの特別手続きを見直す政府間作業部会に対し、特別手続きに関するマニュアル改正案を見直し、業務に関する行動規範(code of conduct)を作成するよう求める決議を採択しましたが、行動規範の作成については、特別報告者などの独立性が脅かされるなどの懸念を表明する政府代 表もいましたが、賛成30、反対15、棄権2で採択されました。また、スーダンのダルフールに関しても決議が採択されましたが、EUなどが求めた、平和協 定、および関連する国連決議の実施、特に重大な犯罪の責任者を裁判にかけることへの支援や人権高等弁務官事務所にフォローアップのための報告の要請は受け 入れられませんでした。
第2回は残りの決議の検討を次回以降に延期し、29日で終了し、第3会期に入りました。
参照:
・"Human Rights Council Concludes Second Session after Adopting Eighteen Texts" 国連11月29日付プレスリリース (英語)
・Council Monitor, International Service for Human Rights (英語)
・「第2回人権理事会が決議案の採択を延期・休会 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年10月)
(2006年12月02日 掲載)