インドの連邦人権委員会は07年7月16日、子どものレイプ事件に迅速に対応するためのガイドラインを発表しました。 このガイドラインは、昨年ケララ州で子どもへの性的暴行及びレイプ事件が3件続けて起きたことを受けて、インド連邦人権委員会が草案を作成し、全国の警察 など関連当局の意見を受けて策定したものです。
このガイドラインでは、子どものレイプ事件の申立ては、被害者だけでなく、目撃者もしくはNGOの代表を含む、事件の情報を得たその他の者によってもする ことができ、申立ての記録、事件の捜査や法医学検査は可能な限り優先して行うものとしています。申立ての取り扱いについては、a)Sub Inspector(監察官補)以上の警官で、可能であれば女性の警察官が担当するb)一字一句記録するc)記録する担当官は私服とするd)記録は必ずし も警察署ではなく、被害者の住居でおこなうこともできるとしています。他に申立人が子どもである場合は、記録するより前にまず子どもが安心できる環境を整 え、可能ならば精神科医も同席すること、担当官等は被害者やその家族のアイデンティティを守秘することなどが規定されます。
また、裁判ではできるだけ女性判事が議長を務めカメラで記録されること、審議中は子どもにやさしい雰囲気にするべきとし、可能ならば、被害者が加害者に接 近せずにすむようにビデオによる証言を取り入るべきとしています。さらに起訴状の登録後15日以内に審議を開始するべきと規定し、子どものレイプ事件の迅 速な処理と被害者の保護に重点を置いています。
出所:NHRC GUIDELINES FOR SPEEDY DISPOSAL OF CHILD RAPE CASES. (英語)
(2007年07月08日 掲載)