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赤十字国際委員会(ICRC)がミャンマー軍政を非難する声明を発表、紛争地域への被拘禁者と住民の徴用停止を要求

  赤十字国際委員会(ICRC)のジェ イコブ・ケレンバーガー(Jakob Kellenberger,)理事長は、6月29日にヤンゴンで記者会見し、ミャンマーの軍事政権による国際人道法の重大な違反の繰り返しに対して、強い 非難を行い、刑務所の被拘禁者や国境周辺の住民を強制的に徴用することを停止するよう求めました。
  スイスのジュネーブに本部を置く赤十字国際委員会は、中立機関として世界中の捕虜、抑留者の保護活動、安否調査、人道法の普及、医療支援等を中心に活動し ており、紛争当事国の政府を非難するのはまれなケースですが、今回は、10年前にルワンダで進行中の大量虐殺でスーダン政府を非難して以来の非難声明を発 表しました。
  ICRC声明は、これまでミャンマー軍政に対し人権状況の改善努力を促してきましたが、軍政は依然として人権侵害、強制労働、女性や少数民族への弾圧を続 け、アウンサンスーチーさんの自宅軟禁や、政治犯1,000人以上が未だ拘束されていることを指摘し、特に、「軍隊のためのポーターとしての刑務所の被抑 留者の持続的な使用は国際人道法への重大な違反である」と指摘し、これらの違反行為をただちに停止することを要求し、「深刻な人権侵害が改善されない場合 は、ジュネーブ条約にもとづく特別な処置も辞さない構えだ」と述べました。
  ICRCが2000年から2005年にかけて行った住民の面接調査によると、軍政はタイ・ミャンマー国境で今なお続くKNU(カレン民族同盟)など少数民 族の武装闘争を抑えるため、毎年数千人の刑務所被抑留者や国境周辺の住民を強制的に徴用し、軍隊のためのポーターとして使役し、多くの犠牲者を出していま す。軍政は、2005年末以来、ICRCがこれらの紛争地域に立ち入り住民と接触することを制限しています。

出所:ICRC Press Release 29-06-2007 (英語)

参考: ・Gulf News "Mineral rights, not human rights" (June 30, 2007) (英語)
子どもの武力紛争に関する国連事務 総長特別代表、ミャンマー訪問 ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(2007年6月)
ミャンマー軍政、新憲法制定国民会 議を7月に再開-アウンサンスーチーさんの自宅軟禁は延長 ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(2007年6月)

(2007年07月05日 掲載)