中国の人民日報によると、「大メコン・サブ地域」(GMS)に位置する中国、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、 ベトナムの6カ国政府により人身売買問題に協力して対処するために推進している「人身売買と闘うメコン地域閣僚会議」(COMMIT)の第2回目会合が北 京で2日間にわたって開催され、2007年12月14日に人身売買と闘うための共同声明に各閣僚が署名を行いました。
共同声明は、6カ国はメコン地域内の二国間、多国間、さらに東南アジア諸国連合(ASEAN)などの国際地域機関との協議や協力を継続することを通じて、 人身売買の防止、被害者の認定と保護、および安全や尊厳、人権を擁護することなどに努めるという内容です。
この会合ではまた、「第2次行動計画」(2008-2010)が採択されました。2004年10月にミャンマーのヤンゴンで開かれた会議で了解覚書 (MOU)が調印され、2005年3月のベトナムのハノイでの会議で「第1次行動計画」(2005-2007)が採択されていました。
中国政府の取り組みとして、女性と子どもの人身売買を撤廃するためにベトナムとミャンマーとの国境地帯に連絡事務所を設置していますが、今後は別の場所に も設置する計画といいます。
中国政府は、中国と近隣諸国のあいだの人身売買を防止するために、28関係省庁の協力体制で臨む第1次「女性と子どもをはじめとする人身売買対策国内行動 計画」(2008-2012)を近く発表する予定です。中国では2006年には2,500件の人身売買に関連した犯罪が発覚しています。(2007年12 月20日)
出所:
・"Mekong nations sign joint declaration against human trafficking" ('People's Daily' 2007年12月15日付)
・中国、人身売買対策の国家行動計画を制定 (「人民日報」2007年12月13日付)
参考:経済成長を 続ける北京のビルの谷間で話し合ったアジアの人権課題-人身売買と闘うためのメコン地域での協力 (『国際人権ひろば』2005年9月号)
(2007年12月10日 掲載)