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国連総会が死刑のモラトリアムを決議

  国連総会は12月18日、まだ死刑を実施している国に対してモラトリアムを呼びかける決議を採択しました。決議 は、死刑囚に認められる、国際的に合意されている権利の保障を確保し、死刑の実施を漸進的に制限し、対象とする犯罪の数を減少させ、死刑廃止に向けて執行 の停止をすることを呼びかけています。決議は賛成104、反対54、棄権29で採択されました。EUが中心となって提出した決議案でしたが、アジアからも フィリピン、カンボジア、東ティモール、ネパール、スリランカなどが賛成しています。日本は反対票を投じています。
  この決議案は総会の全体会議に先立ち、11月15日、総会の第三委員会において2日間の討議の結果、賛成99、反対52、棄権33で採択されていました。
  事務総長は、決議の採択を歓迎し、世界の様々な地域からの支持を得ていることに特に勇気づけられると表明しました。
  アムネスティ・インターナショナルは世界の64カ国でまだ死刑が存続しているとしています。日本と同じように総 会決議で反対した米国もその一つですが、CNNは、2007年の米国において死刑を執行された人の数は42人で、この13年間で最小と報じています。連 邦最高裁が、多くの州で採用されている致死薬の注射による処刑方法の合憲性を審査することになり(Baze v. Rees,, No. 07-5439)、その後行われる予定の処刑に延期を命じていることが要因の一つとしてあげられています。(2007年12月19 日)

出所:
・国連総会12月18日付プレスリリース "General Assembly Adopts Landmark Text Calling for Moratorium on Death Penalty" (GA/10678) (英語)
・国連12月18日付プレスリリース "Secretary General Welcomes Assembly's Call for Death Penalty Moratorium" (英語)
「死 刑に関する事実と数字」 アムネスティ・インターナショナル日本
"Executions Drop in '07 as States Rethink Death Penalty" CNN 12月18日 (英語)
"U.S. Supreme Court Stays Execution Amid Lethal Injection Concerns" CNN 10月17日 (英語)

参考:
欧州連合(EU)および欧州評議会 (CE)、「世界死刑廃止デー」に死刑廃止の訴え ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ
国連総会における死刑執行の停止決議に関する日弁連コメント 日弁連

(2007年12月12日 掲載)