国連のプレスリリースによると、「北朝鮮の人権状況に関する国連特別報告者」であるヴィティット・ムンタボー ンさん(タイ・チュラロンコン大学教授)が、北朝鮮の人権状況の日本への影響を評価することを目的に08年1月15日から19日まで来日しました。同様の 目的で05年2月と06年12月にも公式に来日しており、今回は3度目となりました。
ムンタボーン特別報告者は高村外務大臣をはじめとする日本政府関係者、および拉致被害者家族たちと面談し、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況に関して意見 交換を行いました。来日を終えた同報告者は、北朝鮮が、とりわけ拉致被害者の安全確保や日本への即時帰国、拉致に加担した人物に対する処罰といった具体的 な成果をあげることを通じて、拉致問題に関して責任感を即座に示すよう求めています。
報告者はまた、日本が06年に制定した「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」に基づき、拉致問題の解決に向けた取り組み を行っていることを歓迎するとともに、日本が署名している「国連強制失踪防止条約」について、すべての国に批准を呼びかけています。
外務省のプレスリリースによると、今回の訪日で得た情報も踏まえて、3月の国連人権理事会に報告書を提出すると 報告者は語っています。(2008年1月24日)
出所:
・国連プレスリリース(18 January 2008) “Visit of the United Nations (UN) Special Rapporteur on the Situation of Human Rights in the Democratic People's Republic of Korea (DPRK) to Japan”(英語)
http://www.unhchr.ch/huricane/huricane.nsf/view01/ADE17C48D3104468C12573D400504F4B?opendocument
・外務省プレスリリース「ムンタボーン国連北朝鮮人権状況特別報告者の大臣表敬について」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/h20/1/1177198_900.html
参考:
「ムンタボーン『国連北朝鮮の人権状況特別報告者』が12月10日に来日」
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section2/2006/12/1210-1.html
ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(06年12月)
(2008年02月04日 掲載)