1月15日、アラブ首長国連邦がアラブ人権憲章を批准し、憲章は3月15日発効することになりました。この憲章は7カ国の 批准の60日後の発効と規定されていて、既に、ヨルダン、バーレーン、アルジェリア、シリア、パレスチナとリビアが批准し、アラブ首長国連邦は7番目の批 准国です。
アラブ人権憲章は当初1994年にアラブ連盟により採択されましたが、批准が進まず、2004年に大きく改正さ れました。憲章は前文と53条の条文により構成されます。生命の権利、身体の自由、公正な裁判の権利や、教育、労働、社会保障などの条文のほかに、庇護権 や開発の権利に関する条文も含まれます。一方、移動の自由、表現・信念の自由や結婚などについては、国内法や社会の基本的価値などに従って実施されるなど の制限があります。
そのほか、45条で委員会の設置を規定し、締約国は憲章の実施について報告を提出し、委員会が審議する報告制度をとっています。24日、アルブール国連人権高等弁務官は憲章発効の歓迎を表明しています。（2008年1月24日）
出所：
・UAE Ratifies Arab Charter on Human Rights (UAE Interact)
http://uaeinteract.com/docs/UAE_ratifies_Arab_charter_on_human_rights/28218.htm
・アラブ人権憲章（2004年改正版）（University of Minnesota Human Rights Library）
http://www1.umn.edu/humanrts/instree/loas2005.html
・（国連人権高等弁務官事務所プレスリリース）(24 January 2008) “High Commissioner for Human Rights Welcomes Ratification Bringing into Force Arab Charter on Human Rights”
http://www.unhchr.ch/huricane/huricane.nsf/NewsRoom?OpenFrameSet
参考：
「ASEAN-人権組織の設置に合意」ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ（07年8月）
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2007/08/asean-.html
｢太平洋島嶼国が地域の人権問題・メカニズムについて協議｣ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ（04年6月）
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section2/2004/06/post-26.html
（2008年02月02日 掲載）