左派活動家やジャーナリストに対する殺害事件が続いているフィリピンのアロヨ大統領は08年1月18日、「超法規的殺害を調査するために06年8月に設 立したメロ委員会による提言を受けた対策の実施などが奏功して、07年の事件数は前年と比べて83%減少した」と自己評価する声明を発表しました。
一方、同日付の国連のニュースによると、ユネスコの松浦晃一郎・事務局長が、07年12月24日にダバオで銃殺されたラジ オ・ジャーナリストのフェルナンド・リントゥアンさんの事件を非難し、表現の自由という基本的人権、および民主的な議論をするうえでのメディアの本質的な 役割を尊重すべきだと述べたとしています。 国際ジャーナリスト連盟によると、リントゥアンさんはフィリピンで昨年殺害された5人目のジャーナリストです。
出所:
・フィリピン大統領府のニュースリリース “PGMA reports 83% drop in political and journalist killings in less than a year” (英語)
・国連ニュース “Philippines: UNESCO chief deplores murder of journalist”(英語)
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=25331&Cr=philippines&Cr1=unesco
参考:
「フィリピンの超法規的処刑を調査した『アルストン報告』が発表される」ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(07年12月)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2007/12/post-13.html
(2008年02月03日 掲載)