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自由人権協会が、大阪府議会などへの提出が見込まれる「教育基本条例」「職員基本条例」の問題点を指摘する声明を発表
社団法人自由人権協会(JCLU)は2011年9月13日、大阪府議会と大阪市議会の9月議会、堺市議会の11月議会に「大阪維新の会」が提出を予定している「教育基本条例案」と「職員基本条例案」に関する懸念や問題点を指摘する声明を発表しました。さらに、声明は、大阪府議会各会派、大阪市議会各会派へ事務局長が持参するとともに、堺市議会各会派へFAX及び郵便にて送付しています。
同条例案は、年功序列、身分保障を前提とした公務員制度の見直しを政治主導で進めるのを目的としており、知事や市長による教育委員の罷免や、君が代起立斉唱など職務命令違反の職員に対する分限免職などを盛り込んでいます。
自由人権協会は声明で、「両条例案は、首長による教育委員の罷免など教育行政への政治関与を認めるものである」とし、「教育の政治的中立性を侵すもの」であることから、「地方自治法及び教育基本法に反する」と述べています。また、声明は、「教育基本条例案は愛国心を育てることを基本理念としており」、「職員基本条例案は君が代条例を前提に、君が代の起立斉唱を怠った教職員に免職等の処分をする内容となっている」という理由などから「君が代の起立斉唱の強制は思想良心の自由を侵害する」としています。
そうした根拠をもって、「両条例案は憲法および地方自治法、教育基本法に照らしあまりにも大きな問題があると言わねばならず、自由人権協会はその府議会への提出を取り止めるよう求める」としています。