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人種差別撤廃委員会が沖縄の米軍基地の辺野古移設などに関して日本政府に質問書簡(3月9日)
国連人種差別撤廃委員会(CERD)は「早期警戒措置・緊急手続き」に基づき、NGOから提出されていた情報を審議し、計画されている沖縄の辺野古/大浦湾における米軍基地建設と、高江における6つのヘリパッド建設に懸念を表明するとともに、現状報告およびその周辺地域で生活しているエスニック・コミュニティ(琉球/沖縄人)などの権利を日本政府が保護するための施策に関して、2012年7月31日までに回答することを求めた書簡を、3月9日付で在ジュネーブ日本政府代表部に送付しました。
書簡では、琉球/沖縄人および沖縄に居住する他の日本人が、米軍基地の辺野古移設は対象地域の環境と人びとの生活に対して深刻な影響をもたらすとともに、高江のヘリパッド建設は日本でも有数の生物多様性に富んだやんばるの森の環境が間違いなく危機にさらされる、として一貫して強力な抗議や非難が存在している事態に強い懸念を示したうえで、沖縄の人びとの声に対して、目に見えるような手立てを日本政府がなにもとっていないことを懸念しています。
今回の書簡は、「琉球弧の先住民族会」(AIPR)、「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」(OkinawaBD)、「反差別国際運動」(IMADR)の3団体が2月10日に、人種差別撤廃委員会に、沖縄県名護市の辺野古/大浦湾、高江における米軍基地建設計画をめぐり、日本政府が琉球/沖縄人に対する差別的な政策を見直し、修正、撤回するよう要求するなどの要請文を提出したことを受けて、同委員会で審議され出されたものです。
また、3つのNGOが「朝鮮学校の『高校無償化』排除は民族差別」だとして、2月27日に人種差別撤廃委員会に情報提供とともに要請を提出していましたが、今回は間に合わず8月に行われる委員会で審議されることになりました。
<参考>