ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします
日本とベトナムが看護師・介護福祉士の候補者の受け入れに関する書簡を交換(12年4月18日)
日本政府とベトナム政府は2012年4月18日、両国間の経済連携協定(EPA)のもとで、看護師および介護福祉士の候補者を日本に受け入れることに関する書簡の交換を行いました。
看護師と介護福祉士の候補者のいずれも、ベトナムにおいて約1年間の日本語研修を行い、日本語能力試験N3の合格者で日本での受け入れ(就労)施設が決まった人たちのみが来日します。来日後は2~3カ月間の研修(日本語、社会・文化・職場適応、看護・介護導入研修など)を行い、病院や介護施設での就労・研修、あるいは介護福祉士資格取得のために養成校で2年以上の修学の就学を経て、看護師もしくは介護福祉士の国家試験を受験します。
原則3~4年間の滞在期間内に国家試験に合格すれば日本で就労し続けることができますが、不合格の場合は帰国という取り決めです。
ベトナムから受け入れる候補者の日本語研修費用は来日前(施設はベトナム政府が提供)も含め、日本政府が全額負担します。候補者の受け入れは、早ければ2013年中に始まる見通しです。
経済連携協定にもとづく看護師と介護福祉士の候補者を受け入れるのは、インドネシア、フィリピンに続いて3カ国目。日本とベトナムの経済連携協定は2009年10月に発効していますが、来日後に研修を受ける日本語の難しさなどが壁になり、国家試験の合格率が低迷しているといったこれまでの受け入れの条件に、来日前の日本語研修を充実させる方向での改善策を両国間で協議してきたものです。
経済連携協定で来日の看護師の候補者、12年は47人合格
厚生労働省は3月26日、経済連携協定に基づきインドネシアとフィリピンから受け入れた看護師候補者47人が2月に受験した国家試験に合格したと発表しました。受験者は415人で、合格率は11.3%。日本人を含む全体の合格率は90.1%でした。2011年の合格者は16人(合格率4%)。
出身国・入国別の内訳は、インドネシアが08年入国9人、09年22人、10年3人で、フィリピンは09年9人、10年4人でした。
12年は、08年度に第1陣として来日し、滞在期間の1年延長が認められていたインドネシア人候補者にとって日本滞在中における最後の受験機会でした。27人が受験し、8人が合格しました。加えて、帰国後に再来日して受験した4人のうち1人が合格しました。この結果、インドネシアから来日の第1陣104人のうち、最終的な合格者は24人となりました。不合格者は帰国することになりました。
経済連携協定で来日の介護福祉士の候補者、12年は36人合格
厚生労働省は3月28日、経済連携協定に基づいて来日しているインドネシア人とフィリピン人の介護福祉士候補者36人が、介護福祉士国家試験に合格したと発表しました。
今回の介護福祉士国家試験では、EPAによって来日した介護福祉士候補者(95人)が初めて受験していました。
日本人受験者も含めた全体の合格率は、介護福祉士試験としては過去最高の63.9%でああった一方、候補者の合格率は37.9%でした。合格者の内訳は、インドネシア人が35人、フィリピン人が1人でした。
出典:
看護師及び介護福祉士の入国及び一時的な滞在に関する日本国政府とベトナム社会主義共和国政府との間の書簡の交換 (2012年24年4月18日)
第101回看護師国家試験における経済連携協定に基づく外国人看護師候補者の合格者について (2012年3月30日)
第24回介護福祉士国家試験にEPA介護福祉士候補者36名が合格しました
~EPA介護福祉士候補者が初めて受験~ (2012年3月28日)