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日本政府、難民の「第三国定住」事業を2年間延長
日本政府は2012年3月29日、2010年度から3年間の予定で始めた難民の「第三国定住」による受け入れを2年間延長すると決定しました。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、難民キャンプなどで一時的な庇護を受けた難民を、当初庇護を求めた国から新たに受け入れに合意した第三国に移動させ、受け入れることを各国に推奨しています
。
日本は閣議了解および難民対策連絡調整会議決定により、2010年度から、パイロットケースとして、年1回のペースで、タイのメーラ・キャンプに滞在するミャンマー難民を、1回につき約30人(家族単位)、3年連続しての受入れを開始することとしていました。
しかし、これまでの2年間に9家族45名を受け入れたに留まっています。そこで、第三陣からは、対象キャンプをメーラ・キャンプに加えて、ヌポ・キャンプおよびウンピアム・キャンプにまで拡大することになりました。
また、この事業については、これまで政府部内で検討を重ねてきましたが、パイロットケースの現状・課題を検証した上で、受入れ体制など今後の方針を策定するためには、官民が連携する必要があるという認識から、難民対策連絡調整会議の下に、難民問題又は難民受入れ支援などに精通した有識者7名で構成される「第三国定住に関する有識者会議」を開催することとしました。
これまでの受け入れでは、日本語研修を半年、職業訓練を半年した後、農業などの仕事に就くという流れでしたが、受け入れ態勢の不十分さが指摘されています。
<出典>
難民対策連絡調整会議(内閣官房)
第三国定住による難民の受入れに関するパイロットケース実施の具体的措置について