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EPAに基づくインドネシアとフィリピンからの看護師候補者、30名が国家試験に合格
厚生労働省は3月25日、2月に行った看護師国家試験の合格発表を行いましたが、経済連携協定(EPA)に基づき受け入れたうち311人が受験し、インドネシア人20人とフィリピン人10人の合計30人が合格したと発表しました。
厚労省は、「看護師国家試験における用語に関する有識者検討チーム」の提言に基づき、日本語を母国語としない候補者が日本語のハンディキャップを補えるよう、2011年実施の国家試験からEPA候補者に配慮し、難解な用語・表現は言い換える、疾病名には英語を併記した問題を作成してきました。今回の試験では、これまでの対応に加え、一般受験者の試験時間が合計5時間20分に対して、EPA候補者は7時間と1.3倍に延長するとともに、全ての漢字に振り仮名を付けた問題用紙を配布して実施しました。
しかし、合格率は9.6%と、昨年の11.3%より下がりました。一方、看護師国家試験全体の合格率は88.8%で、前年度に比べ1.3ポイント低下しています。
EPAによる看護師候補者の滞在期間は3年で、その間に就労しながら国家試験の合格を目指すという協定ですが、日本政府は2009年度に来日し、12度が4年目となる看護師について試験の得点や本人の意向など一定の条件を満たせば滞在期間を1年延長する決定を出していました。決定に基づき滞在延長した候補者のうち合格したのは18人でした。
参考:
第102回看護師国家試験における経済連携協定に基づく外国人看護師候補者の合格者について(厚生労働省)
第102回看護師国家試験で経済連携協定(EPA)に基づく外国人候補者への特例的な対応をします(厚生労働省)