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2013年の4月2日世界自閉症啓発デー

2008年から始まった世界自閉症啓発デー

 世界自閉症啓発デーは子どもの権利条約や障害者権利条約などを基に採択された決議です。国連はこれまでに障害を抱える人に対して福祉、リハビリテーション及び差別からの保護などに取り組み、1971年の国連総会による「知的障害者の権利宣言」や1975年の「障害者の権利に関する宣言」、また障害者権利条約などを採択しました。2008年、世界自閉症啓発デーの決議では国家や国際組織、NGOなどに対して世界自閉症啓発デーを広く社会に認識させることを要請しました。そして毎年4月2日を世界自閉症啓発デーとして定めました。

潘基文国連事務総長からのメッセージ

 潘基文国連事務総長はこの日にあてたメッセージの中で、世界自閉症啓発デーが世界中の人々に関心と理解を高めることができたことを報告し、さらに国連総会の第67会期中に新たな決議を採択したと伝えました。また、自閉症スペクトラム障害を抱える人々を含め、10億人を超える障害を抱えていること人たちがいることを踏まえ、今後の国連における取り組みを発表しました。その一環として、世界保健総会執行理事会では自閉症スペクトラム障害の問題を2013年5月に取り上げます。また、国連総会では、2013年の9月23日にハイレベルパネルで現状の問題を取り上げる予定です。「自閉症スペクトラム障害を抱える人々と手を携え、その能力育成を支援しながら直面する課題に取り組むことで、これらの人々が生来の権利である生産的な生活を送れるようにしようではありませんか」と障害を抱える人とその家族を励まし、メッセージを締めくくりました。

日本における自閉症とアスペルガー障害の現状

 最近になって日本において、自閉症や自閉症スペクトラムの1つであるアスペルガー障害が広く認識されるようになりました。厚生労働省の発表によれば、日本における自閉症の患者数は2011年10月1日現在で、1,800人、自閉症スペクトラムの1つであるアスペルガー障害の患者数は900人です。自閉症スペクトラムの診断基準は複数あり、厚生労働省が発表している患者数よりもはるかに多いという研究者もいます。それでも、日本の人口からすれば少数ですが、彼らの就労や自立した生活を送るための制度を政府や自治体が積極的に支援していく必要があります。

出所:
世界自閉症啓発デー(4月2日)国連事務総長メッセージ((国際連合広報センター)
http://www.unic.or.jp/unic/press_release/2974/#entry-english
第62会国連総会決議(A/RES/62/139)
http://www.un.org/ga/search/view_doc.asp?symbol=A/RES/62/139&Lang=E
平成23年度患者調査(厚生労働省統計一覧)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&listID=000001103075&requestSender=dsearch

(2013年04月10日 掲載)