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東京でヘイトスピーチやレイシズムなど差別に反対する市民団体設立
普遍的な尊厳と人権の実現をめざす「のりこえねっと」
在日韓国・朝鮮人などマイノリティを標的とする侮蔑的、脅迫的なヘイトスピーチが、全国各地の街頭で繰り広げられ、インターネット上でも差別表現が流布しているといった事態に対抗し、それらを乗り越えようとする市民団体「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」(のりこえねっと)が9月25日に東京で結成されました。
「のりこえねっと」は、ヘイトスピーチやデモへの対策、人びとのエンパワメント、反レイシズムの番組制作と放送などを通じて「市民として生きる権利」を追求しながら共生社会の実現をめざしています。
設立宣言では、ヘイトスピーチが傷つけるものは、在日韓国・朝鮮人だけでも社会的少数派だけでもなく、「良心を持つあらゆる人々を傷つけるのだ。国籍も、民族も、性別も、出自も関係なく、すべての人間には普遍的な尊厳と人権があると考える人々の信念、そして、なによりも平和に生きようとする人々の精神に対して、言葉と物理的な暴力で憎悪を投げつけ、侮辱し、傷を負わせる。国際社会がこれまで長い苦しみの歴史の中で築いてきた、世界人権宣言にも謳われる普遍的な人権概念を攻撃し、その価値をあざ笑い、踏みにじる」と述べています。
人材育成コンサルタントの辛淑玉さんをはじめ、松本サリン事件の報道被害者・河野義行さん、前日弁連会長の宇都宮健児さん、東京大名誉教授の上野千鶴子さん、新右翼一水会顧問の鈴木邦男さんなど21名が共同代表に就いています。
差別撤廃 東京大行進
これに先立つ9月22日、ヘイトスピーチをはじめ、人種、国籍などに基づくあらゆる差別に反対するデモ「差別撤廃 東京大行進」が東京で開かれました。約2,000人が新宿駅周辺や新大久保などをデモ行進しました。
ヘイトスピーチ・デモに対して抗議活動を続けてきた市民有志が、50年前に故キング牧師が「私には夢がある」と演説したワシントン大行進を意識し企画したもので、出発前に開かれた集会では、日本政府に人種差別撤廃条約を誠実に履行するよう求める決議をしました。
<参考>
・ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク(のりこえねっと )
・People’s Front of Anti Racism