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与党は人種差別撤廃基本法の制定に慎重姿勢-外国人人権法連絡会によるヘイト・スピーチ対策と人種差別撤廃基本法制定に関する政党アンケート
在特会などによるヘイト・スピーチは、2014年7月の京都朝鮮学園に対する行動をめぐる大阪高裁判決以降も続いており、12月7日に京都朝鮮学校襲撃(勧進橋児童公園奪還行動)5周年のデモを行っています。
そうしたなか、在日外国人の人権保障に取り組むNGOや弁護士などで構成する「外国人人権法連絡会」は、主要9政党に「ヘイト・スピーチへの対策の必要性」、および「人種差別撤廃条約を着実・誠実に実施するため、まず理念法である人種差別撤廃基本法制定への賛否」を尋ねるアンケートを実施し、11月28日までに受けた回答の結果を公表しました。
どの政党も対策については「必要」と答えたものの、人種差別撤廃基本法制定への賛否については意見が分かれました。
自民党は「検討中」とし、「ヘイト・スピーチ同様に表現の自由の問題があるため人種差別撤廃法の制定は非常に困難と認識しているが、幅広い見地から検討を重ねていく」と回答し、公明党は「現段階で賛成、反対のいずれでもない」と答え、「人権を重視する立場から、同法を求める議員連盟に党の議員も所属し、議論を深めている」としています。
民主、共産、社民の3党は「賛成」と回答しました。民主党は「1995年に加入した人種差別撤廃条約を速やかに実施するためにも、人種差別撤廃基本法のような法律の制定が必要」、共産党は「人権と民主主義についての国際到達点からみて、ヘイト・スピーチを根絶する取り組みの一環としても、人種差別撤廃基本法の制定は必要」、社民党は「包括的な人種差別禁止の法整備は社民党の長年の主張」と回答しています。
一方、維新の党は「未定」、次世代の党は「党ができたばかりで結論が出ていない」。生活の党と新党改革は未回答でした。
<出典>
外国人人権法連絡会