4月25日の地震発生以来、これまでに8,000人以上の死者が確認されています。5月12日には、ネパール東部でマグニチュード7.3の地震が新たに発生しました。この地震の死者数は、ネパール、インド、中国チベット自治区、バングラディシュなどを合わせて少なくとも75人、負傷者は1,200人以上に上っています。建物の倒壊や道路の寸断、土砂崩れも新たに発生し、被害のさらなる拡大が懸念されています。
地震発生直後から、救難活動や緊急支援物資が外国の政府および民間団体からも提供されていますが、支援物資の受入れの混乱や山間部など状況把握の困難な場所への支援が行き届きにくい事態が依然として続いています。被差別集団や貧困地域、遠隔地の人々に留意し、現地の市民団体と連携しながら日本での募金活動を行う団体のいくつかを紹介します。
アジアの障害者と全国自立生活センター協議会(東京都八王子市)と特定非営利活動団体法人ゆめ風基金(大阪市)は、ダスキン障害者リーダー育成事業で日本の自立生活運動を学んだ障害者リーダーが設立した2か所の自立生活センター(カドマンズ、ポカラ)と連携して、被災した障害者への支援活動を開始しました。5月下旬に第一次支援として、支援金と支援物資の輸送、ネパールへの車いすの輸送方法の調整、現地ニーズ調査などを計画しています。
社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会(東京都新宿区)は、30年にわたり支援してきたネパール盲人福祉協会(NAWB)に募金を送る計画です。NAWBは、5月2日に、約59万円)の「障害者災害救援基金」を作り、カトマンドゥに接するラリトプール郡のハリシッディー村とシッディプール村で、被災した視覚障害者へ救援物資であるテント(防水シート)の配布を開始しています。
特定非営利法人チョウタリィの会(奈良県奈良市)は、今回の地震で最も被害の大きい3つの郡の1つであるシンドゥパルチョーク郡のバラビセやラムチェ村で緊急食糧支援を行っています。また、同会が活動していない他の地域での救援活動のため、農村地域等において女性の自立支援活動を主に行っている現地NGOのTEWAに5月12日に募金を送りました。
<被災地支援に取り組むNGOの情報>
アジアの障害者
http://www.asiadisability.com/~yuki/index.html
全国自立生活センター協議会
http://www.j-il.jp/
特定非営利活動団体法人ゆめ風基金
http://yumekaze.in.coocan.jp/
http://yumekaze21.blog39.fc2.com/blog-entry-1093.html
社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会
http://www.thka.jp/kaigai/support.html
特定非営利法人チョウタリィの会
http://www.chautary.org/nepal_jisin.html
<参照>
貧困地域や遠隔地に支援を開始した日本のNGO-ネパール地震の救援活動(ヒューライツ大阪)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2015/04/ngo-1222.html
ネパール地震の被災地支援に取り組む関西のNGO-その2(5月1日)(ヒューライツ大阪)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2015/05/ngo
251.html
(2015年05月13日 掲載)