2018年のG7首脳会合は、6月8日~9日にカナダで開催されます。今回のG7は、自らをフェミニスト首相(Feminist Prime Minister)と称するホスト国のトルドー首相のリーダーシップのもと、すべての議題にジェンダーの視点を入れることが表明されました。そして、それを効果的に推進するために、首相への諮問機関として、カナダやG7各国の専門家から成るジェンダー平等諮問委員会(Gender Equality Advisory Council)が設置されました。この諮問委員会には、日本からは国連女性差別撤廃委員会の委員である林陽子さんが参加しています。
G7そしてジェンダー平等諮問委員会に対しG7各国、そして「途上国」をはじめとする世界の女性の声を反映するために、ジェンダー平等諮問委員会の開催時期にあわせ、W7(Women 7)という名称の会議が4月24日から27日にかけて開催され、ヒューライツ大阪所長の三輪敦子が参加しました。Oxfam Canada, Action Canada, Canada without PovertyなどのNGOが企画・運営を担い、約60名が参加しました。
会議では、「女性に対する暴力」「性と生殖に関する健康・権利」「交差性とジェンダー」「経済的エンパワメント」「女性運動」「女性と平和・安全保障」「気候変動」の7つの分科会に分かれて議論がおこなわれ、声明を作成しました。トルドー首相とW7との対話セッションも実施され、各分科会から報告があり、首相がコメントをおこないました。首相とジェンダー平等諮問委員会が開催した、一般市民も参加するパネルセッションでは、首相自らがパネルを仕切り、質問を投げかけ、コメントをする姿が印象的でした。議論の内容や声明については、別途ご紹介したいと思います。議論にジェンダーの視点が反映されるよう、G7の行方を見守りたいと思います。
(三輪敦子)
http://w7canada.ca/
W7 (英語)
(2018年05月09日 掲載)