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国連「移住グローバル・コンパクト」採択される(12月10日)
国連が呼びかけモロッコ政府との共催で同国マラケシュで開催された政府間会合(国連会議)において、参加した164カ国の政府代表が2018年12月10日、「安全で秩序ある正規移住のためのグローバル・コンパクト」(以下、「移住グローバル・コンパクト」)を採択しました。これは、移民・移住者をめぐる国内における施策や国際協力のあり方の枠組みとなる文書で、2016年9月の国連総会で採択された「難民と移民のためのニューヨーク宣言」に基づき、文案が検討されていたものです。国連ニューヨーク本部で開催された6回目の政府間会合で7月13日に文案がまとまっていました。
政府間会合の冒頭で、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「苦しみや混沌を防止するためのロードマップが創造された」として「歴史的な取り組み」であると語りました。
「移住グローバル・コンパクト」は、移住者・移民の人権を保護するために23項目にわたる具体的な目標、および政策指針やベストプラクティスとなる行動を示しています。実施体制や、フォローアップと評価についても定められています。条約や協定ではなく、法的拘束力はないとしています。
日本からは鈴木憲和外務大臣政務官が政府代表として出席しました。一方、米国、オーストリア、イスラエルなどは、移民の流入につながるなどとして採択に加わっていません。
「難民に関するグローバル・コンパクト」は12月17日に採択される予定です。
<出典>
Governments adopt UN global migration pact to help ‘prevent suffering and chaos’ UN News 10 December 2018
鈴木外務大臣政務官の「国連移住グローバル・コンパクト採択会合」への出席
外務省 2018年12月11日
<参照>
国連「移住グローバル・コンパクト」の文案合意(7月13日)-2018年12月採択へ ヒューライツ大阪ニュース・イン・ブリーフ