外務省(総合外交政策局人権人道課)は2018年12月27日に「ビジネスと人権に関する国別行動計画」策定の中間的な文書となる「ビジネスと人権に関するベースラインスタディ報告書―ビジネスと人権に関する国別行動計画策定に向けて」を公表し、同時に、国別行動計画についてのパブリックコメント(意見募集)を開始しました。
外務省の公表文書では「デスク・レビュー」と「意見交換会」からなる「ベースラインスタディ(現状把握調査)」→「優先分野の特定」→「ビジネスと人権に関する国別行動計画策定」→「行動計画を踏まえた施策を着実に実施」という流れが説明されており、今回のパブリックコメントは「優先分野の特定」の前の段階と位置付けられるものです。「意見募集の対象」も「『ビジネスと人権に関するベースラインスタディ報告書』を踏まえた、我が国におけるビジネスと人権に関する国別行動計画に盛り込むべき優先分野・事項」とされています。パブリックコメントの詳細は下記ウェブページに説明されています。
なお、「ビジネスと人権に関するベースラインスタディ報告書」では、ビジネスと人権に関連する法的その他の制度枠組みの説明が、労働、女性、子ども、障害者、LGBT、先住民族、ハラスメント、消費者から人権関係諸条約、公益通報、人権擁護行政、法テラス、日本NCP(OECDのナショナル・コンタクト・ポイント)、SDGs、環境等々の分野に至るまで、極めて広範囲にわたって記述されています。このため、「報告書」の中での特定の分野やイシューの参照を支援する「キーワード表」が、ビジネスと人権NAP市民社会プラットフォームから提供されています。
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(2019年01月11日 掲載)