日本政府は2019年11月11日、「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」の改定に向けたパブリックコメントを開始しました。締切り日は11月25日となっています。
2015年9月に国連で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」に含まれる「持続可能な開発目標(SDGs)」について、政府は2016年12月に「実施指針」を策定しました。今般の実施指針改定にあたり、「SDGs推進円卓会議」での議論を経て「SDGs実施指針改定案(骨子)」を取りまとめたとしており、今回提示されているのはその骨子です。
「改定案(骨子)」は、次のような構成になっています。
全体として現行の「実施指針」の骨格を踏襲しながら、3年間の取り組みの分析に紙幅が割かれるとともに、政府以外のセクターに関する記述である「主なステークホルダーの役割」では、セクターの分け方にかなりの変更が加えられています。
また「実施のための主要原則」が「普遍性」「包摂性」「参画型」「統合性」「透明性と説明責任」という言葉だけの記述になっており、「2030アジェンダ」で繰り返し言及されている人権の視点がどの程度含まれているかについては、正確な検討ができない文面です。
なお、本改定案(骨子)でも言及されている「2019年9月6日に円卓会議有志が発起人となり開催したステークホルダー会議」での議論を経て、SDGs推進円卓会議構成員有志名で「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針改定に向けた提言」が9月9日に公表されています。
<出典>
<参考>
(2019年11月12日 掲載)