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技能実習実施者による2019年の労働基準関係法令違反は6,796件―厚労省
厚生労働省の集計によると、全国の労働基準監督署などが2019年に技能実習生の実習実施者(受け入れ企業)に対して9,455件の監督指導を実施し、そのうち71.9%にあたる6,796件について労働基準関係法令違反を確認しました。厚労省は毎年同様の集計をしていますが、違反率はほぼ同水準の70%超で推移しています。
主な違反事項は、①労働時間(21.5%)、②使用する機械等の安全基準(20.9%)、③割増賃金の支払(16.3%)、④賃金台帳(11.5%)、⑤賃金の支払(11.2%)、⑥就業規則(8.9%)などです。
そのうち、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大・悪質な34件の事案に対して送検しました。
厚労省は今回の集計で、36協定の上限を超えた月100時間超の違法な時間外・休日労働や、賃金・割増賃金の不払、最低賃金未満の賃金額などの事例を紹介しています。労働基準法に定められた賃金台帳や就業規則の整備が行われていない企業も多数存在します。
これらの集計は、技能実習生を受け入れている企業を対象としたものですが、そこで雇用されている日本人労働者に関する違反も含まれています。
<出典>
外国人技能実習生の実習実施者に対する平成31年・令和元年の監督指導、送検等の状況を公表します(厚生労働省、2020年10月9日)