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多民族共生人権教育センターなど3団体、DHCに再抗議と取引先に再要請(6/14)
化粧品や健康食品などを製造・販売するDHC社は、公式サイトに掲載していた「ヤケクソくじについて」という会長名による差別文章を5月31日に削除したものの、公式な説明や謝罪が行われていない事態を受けて、NPO法人多民族共生人権教育センター、部落解放同盟大阪府連合会、部落解放大阪府民共闘会議は6月14日、DHCに対して連名で、謝罪などを求める再抗議文を送付しました。同時に、主要取引先32社に対して、DHCに公式謝罪や再発防止策の策定を促すことなどを求める要望書を再び送付しました。それぞれについて6月28日までに文書回答を求めています。
3団体は4月5日にも連名でDHC宛に抗議文を提出し、公式サイト上の一連の文章は、ヘイトスピーチ解消法の2条「不当な差別的言動」に該当しており、「反社会的かつ違法の疑いが強い人種差別」であると批判したうえで、公式謝罪と再発防止策などを求めていましたが回答はありませんでした。
3団体はまた、DHCの主要取引先32社に謝罪と再発防止策を同社に対して要請するよう要望書を送付しました。それを受けて回答した22社のうち、10社はDHCのヘイトスピーチに対して「社会性を著しく欠く」などと批判し、7社はDHCに遺憾の意を伝えたり、公式見解を求めたといいます。さらに、4社は独自調査の結果を踏まえて、なんらかの措置をとると回答しました。
一方、DHCからイオンなど一部取引先に対して、非を認めた上で、当該発言の撤回と今後同様の行為を繰り返さない旨が表明されました。しかし、同社は公に説明や謝罪を行っていません。
包括連携協定解消へ向かう自治体
そうしたなか、全国で21自治体がDHCと災害時に同社からサプリメントの提供を受けるなどの包括連携協定を結んでいましたが、高知県南国市が4月に「ヤケクソくじについて」を「不適切」として協定の解消を申し入れたのをはじめ、協定の解消や凍結をする自治体が徐々に増えています。